富士フイルム、住友商、オイシックスなど/本日の注目個別銘柄

2020年4月9日 16:41

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記事提供元:フィスコ


<4901> 富士フイルム 5326 -406大幅続落。メリルリンチ日本証券では投資判断を「買い」から「アンダーパフォーム」に2段階格下げ、目標株価も6000円から5100円に引き下げている。アビガンの業績寄与は、物質特許が切れていることからも一過性であり、楽観的ケースでも営業利益の押し上げ効果は990億円と試算のもよう。一方で、テレワーク拡大による複合機の中長期な需要縮小リスクは見過ごされていると指摘。

<3182> オイシックス 1495 -44続落。本日、マザーズから東証1部へ上場市場変更している。上場市場変更とともに公募・売出の実施も発表していたが、本日は公募・売出株の受渡期日となっており、需給悪化が顕在化する形になっているもよう。公募301万3600株、売出50万株、オーバーアロットメントによる売出52万7000株を実施、トータルでは第3四半期末発行済み株式数の12%弱の水準となる。

<3048> ビックカメラ 826 -78急反落。前日に業績予想の下方修正を発表。上半期営業利益は従来予想の101億円から76.6億円に、通期では252億円から35億円に減額した。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるインバウンド需要の急減や外出手控えの動きで販売が落ち込み、下期には営業時間短縮や休館などにより、さらなる売上減少が見込まれるとしている。テレワーク関連など需要下支えの期待も高まっていた中、想定以上の業績悪化に失望感先行。

<3902> MDV 781 +100ストップ高。自ら健康・医療情報を保管・閲覧できる「ポケットカルテ」を運営する日本サスティナブル・コミュニティ・センターと、新型コロナウイルス感染拡大に伴い規制緩和されるオンライン診療を推進するため、連携を強化していくことを決定したと発表した。同社が展開する健康・医療情報閲覧サービス「カルテコ」との連携サービスを開発・提供していく方針。オンライン診療の推進につながる役割などが期待される格好に。

<6927> ヘリオスTH 383 +39急反発。連結子会社のフェニックス電機が不織布マスクの生産販売事業を開始すると発表している。生産開始時期は4月下旬を予定、生産量は当初約8万枚/日で、今後20万枚/日への増産を目指すようだ。3月26日には子会社ナカンテクノがマスク生産設備の販売を開始するとも発表しており、世界的にマスク需給のひっ迫が続くなか、関連銘柄としての位置づけの一段の高まりを買い材料視する動きが優勢に。

<8053> 住友商 1211.0 +7.5もみ合い。20年3月期純利益は従来予想の3000億円から1000億円程度下振れる可能性があると前日に発表。米国を中心とした鋼管事業において、原油価格下落やリグカウント減少などによる減損、在庫評価損を計上する可能性があると説明。また、一過性損益を除く業績に関しても、世界的な経済活動停滞の影響を受けると説明。配当金に変更なしとしていることは安心材料だが、新年度の配当水準には依然不透明感も。

<6552> GameWith 476 -39急反落。前日に第3四半期決算を発表。12-2月期営業利益は1億円で前四半期比32.9%減、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ゲーム紹介事業を中心に売り上げが伸び悩んだ。イベントの多くが延期や中止となり、海外企業を中心に広告出稿数が減少しているようだ。2月からマイナス影響が生じ始めており、第4四半期も影響が懸念されるという。比較的影響が軽微ともみられた業界だけに、ネガティブな反応に。

<7581> サイゼリヤ 1900 -79大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業益は37.8億円で前年同期比7.8%増、第1四半期減益決算から増益に転じた。ただ、通期予想は従来の101億円から66億円にまで下方修正した。新型コロナウイルス感染拡大の影響による国内・中国の既存店売上高の落ち込みを反映。また、4月以降については合理的な見通しが困難とし、影響はないとの前提を置くとしており、一段の下振れの可能性が高いとの見方が優勢に。

<6445> 蛇の目 358 +42急伸。新型コロナウイルス感染拡大を背景にマスクの需要が急増、需給がひっ迫していることを背景に、マスクを手作りするための家庭用ミシンの販売が好調と一部で報じられている。一部の老舗メーカーでは、4月の受注が想定の3倍の水準となっているもようだ。家庭用ミシンでトップの同社にも連想感が広がる状況となっている。同社でも、4月7日のリリースでは、足元でミシンの問い合わせが急増しているとしていた。《US》

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